ピロリ菌についてのお問合せが多くなっていますので参考になれば幸いです。

ピロリ菌とは?

ピロリ菌は特殊な人だけがもっている細菌ではなく、日本人の50%以上が感染しており、とくに50歳以上に関しては70%以上が保菌しているといわれます。

ピロリ菌とは胃の中に生息するとても生命力の強い細菌です。

通常であれば、強酸性の胃酸のなかで細菌が生きていくのは難しいのですが、ピロリ菌はものともせずに生きています。

ピロリ菌がいることで、慢性胃炎になる確率が高くなります。萎縮性胃炎にならず、ピロリ感染胃炎から直接発症する病気もあります。

胃潰瘍、十二指腸潰瘍や胃MALTリンパ腫、機能性胃腸症(FD=機能性ディスペプシア)、胃ポリープ、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)といった病気です。

女性に多い未分化型のスキルス胃がんもピロリ感染胃炎から生じます。

以下日本癌学会「市民公開講座」より抜粋

「胃がん」にならないためには

がんの予防は簡単ではありませんが、原因が分かれば予防することもできます。 その好例が感染症によるがんです。

"がんを発症する原因は感染症のほか、喫煙や生活習慣、遺伝などがありますが 日本人の場合は感染症によるがんが25%程度と、欧米より圧倒的に高いことが分かっています。

又、日本人の胃がんの原因はその98%はピロリ菌感染によるものです。ピロリ菌に感染すると、数週から数カ月でピロリ感染胃炎を発症します。これは“病理学的な慢性炎症”であって、症状がない場合もあります。 この状態になると、日本人の場合は8割以上が萎縮性胃炎という胃酸の出ない状況に陥ります。さらに、このうち1%未満が分化型胃がんへと進行するのです。

ピロリ菌除菌は胃がん予防に必須

ピロリ菌には、「CagA」という遺伝子を持つ非常に毒性の強い種類があります。

欧米人ではCagAのピロリ菌を持っている割合が2割ほどなのに対し、日本人では9割以上。しかも、中でも胃がんを引き起こしやすい東アジア株が大半を占めているのです。 ピロリ菌がいても、炎症さえ抑えればがんにならないのではないかという指摘もあります。しかしそれは誤りで、ピロリ菌がいる限り発がん作用は解消しないことが最近、分かってきました。

ピロリ菌が胃がんを引き起こす仕組みを世界で最初に示したのは、北海道大学大学院医学研究科教授の畠山昌則氏(現東京大学大学院医学系研究科教授)です。

ピロリ菌が胃の粘膜にピタッとくっつき、そこから注射器のようなものを伸ばしてCag Aタンパク質を注入し、細胞の増殖を促進するSHP2を活性化して細胞増殖を引き起こすという理論です(Science 2002; 295: 683-686)。

その後、もう一つの仕組みとして、ピロリ菌に感染すると「AID」という酵素が胃粘膜に誘導され、本来がんを抑えるはずの遺伝子を変異させてしまうという理論も示されました(Nature Medicine 2007; 13: 470-476)。

さらに別の研究から、ピロリ菌に感染することで胃粘膜を作る遺伝子が使えなくなる“DNAメチル化”が誘発されることも明らかにされました(Cancer Research 2010; 70: 1430-1440)。  

これら日本発の研究に続き、ドイツの研究者からは、ピロリ菌に感染することで胃粘膜の細胞(胃上皮細胞)の核にあるDNAの二重らせん鎖の切断されることが報告されました(PNAS 2011; 108: 14944-14949)。二重らせん鎖の切断は、がん発生の強力な原因です。

ピロリ菌の除菌療法(一次)

ピロリ菌の除菌療法は、1種類の「胃酸の分泌を抑える薬」と2種類の「抗菌薬」の合計3剤を服用します。1日2回、7日間服用する治療法です。 正しく薬を服用すれば1回目の除菌療法の成功率は約75%~90%といわれます。

一次除菌療法でピロリ菌が除菌できなかった場合

一次除菌療法で除菌できなかった場合は、薬を変えて再び7日間かけて薬を飲みます。

二次除菌療法をきちんと行えば、ほとんどの場合、除菌が成功するといわれます。

以上日本癌学会「市民公開講座」より抜粋しました。

ピロリ菌の除菌療法の副作用

除菌に使われる薬は抗生物質です。 抗生物質を多量かつ長く飲まなければならないため、下記のような副作用が現れがちです。

●薬のアレルギー(発疹)●下痢●悪心●胃もたれ●口内炎●味覚異常

下痢の原因としては抗菌薬による腸管刺激作用や腸内細菌のバランス変化等が考えられます。 まれに肝臓の機能をあらわす検査値の変動が見られることもあります。

これらとは別に「恒久的な副作用」として胸焼け(逆流性食道炎)が見られることがあります。

実際問題として「副作用は、飲んでみないとわからない」です。

薬に頼らないピロリ菌の除去

抗菌力のある食材でピロリ菌対策 日常の食事において、抗菌力のある食材を取り入れることも大切で、下記のような食材が効果的だと言われています。

●ヨーグルト●ブロッコリースプラウト●フコイダン(海藻に含まれる成分)●緑茶

又、近年、優れた抗菌作用が話題になっているマヌカハニーもピロリ菌除去に効果があるといわれます。

マヌカハニーによるピロリ菌の除去

1980年代にニュージーランド、ワイカト大学のピーター・モーラン博士は「マヌカハニー」に非常に優れた抗菌・殺菌作用があることが発見し、胃潰瘍などの原因となるピロリ菌をはじめ、大腸菌やO-157などの様々な細菌に対して抗力があることが証明しました。

又、2008年にはドイツでマヌカハニーの抗菌作用が「メチルグリオキサール」という成分であることが発見されました。

メチルグリオキサールの研究:ピロリ菌除菌の例を紹介します。

メチルグリオキサールの研究ではさまざまな実験が行われ、データが開示されています。こちらでは、メチルグリオキサールによるピロリ菌除菌の例をいくつかご紹介しましょう。

マヌカハニーの研究者である、ニュージーランドのピーター・モラン博士の実験では、5%と10%のマヌカハニーの水溶液にピロリ菌を入れると、72時間で全滅したと報告されています。

モラン博士は一般のはちみつを使って実験もしていますが、一般のはちみつからは抗菌作用が認められず、メチルグリオキサールを豊富に含んだマヌカハニーの抗菌作用が示される結果となりました。

また、イギリスの医療雑誌『Journal of the Royal Society of Medicine』の1994年1月号の報告では、薬剤感受性試験であるディスク拡散法を用いた結果、殺菌成分の濃度が5%のマヌカハニーでピロリ菌が全滅し、殺菌成分の濃度が2.5%のマヌカハニーでも局部的に殺菌ができたという結果があります。

メチルグリオキサールを摂取するならマヌカハニー

食物メチルグリオキサールはマヌカハニーだけでなく、コーヒーなどにも含まれます。マヌカハニーやコーヒー以外の食品にも含まれていますが、量はそれほど多くありません。

そのため、マヌカハニーは、効率良くメチルグリオキサールを摂取できる食品といえるでしょう。

マヌカハニーの抗菌殺菌効果は、MGOやUMFといった数値が大きいほど高くなります。

健康維持を目的にマヌカハニーを購入する場合は、MGOやUMFの数値を参考にして、マヌカハニーを選んでみてはいかがでしょうか。

効果的な食べ方・摂取量

マヌカハニーに含まれている栄養成分の効果を最も得られる食べ方は「生のまま空腹時に食べること」です。

マヌカハニーの抗菌成分である”メチルグリオキサール”は熱に強くいろいろな料理にも使っても抗菌作用は変わりません。

しかし、マヌカハニーに含まれるビタミン・ミネラルその他ファイトケミカルなどは50度以上に加熱するとその効力を失いますのでマヌカハニーの効果を最大限に活かすのには生のまま食べるのが一番です。

また、栄養の吸収率を考えると、空腹時に食べることをおすすめいたします。"

1回当たりの摂取量はティースプーン1杯(約5g)~大さじ1杯(約15g)。

量が少ないとその効果がわかりづらいし、多すぎると糖分過剰にもなりますのでご注意ください。

ご自分の体調に合った量を見つけてください。

マヌカハニーの独特な味について

マヌカハニーは普通のはちみつとは違い独特な味がします。 初めての方は食べにくいと感じる方もいらっしゃいます。

はちみつは花の種類によって味が異なります。マヌカの花は爽やかな香りを持つといわれれます。

マヌカハニーには抗菌成分であるメチルグリオキサール「MGO」が普通のはちみつの数十倍入っています。

「MGO」の量が多く抗菌作用が強い マヌカハニーは”ハーブっぽい”、”薬くさい”と言われます。

抗菌力が高くなればなるほどマヌカハニーの独特な味を感じます。

WILDHONEY社のマヌカハニーは一切の熱処理をしない100%生なので冬に結晶化すると夏でも溶けないことがあります。そのままだと”ジャリジャリ”とした食感の場合もあります。気になる場合は50°位の湯煎で溶けます。